
医学部を目指す君へ。周りに医師の知り合いがいなくて、将来が想像できない。
でも大丈夫です、今回は私の経験から医師(勤務医)のリアルな仕事内容についてお話します。
本記事の内容
- 医師はどんな働き方があるか?
- 医師のリアルな仕事内容
- まとめ: 医師は確かに忙しい!
医師はどんな働き方があるか?
今回は大きく分けて3つの働き方をご説明します。
臨床医
最も一般的で数が多い医師。患者さんを診察して治療にあたります。
ざっくり分けると内科系・外科系に分類され、最近ではより細分化される傾向にあり
各診療科の中でも専門性が高まっています。
例: 脳神経外科専門医 の中に脳血管内治療専門医などの資格を有する 医師がいるなど。
研究医
多くの方は大学病院や研究所に所属して基礎研究を行なっています。
基礎研究に進む医師の数が減っていることは良く取り上げられる問題です。
患者さんと見る臨床医学と基礎医学は密接に関わっており非常に重要な人材です。
医系技官
厚生労働省の管轄において医師免許・歯科医師免許を有し主に保健医療に携わる方々です。
ただの臨床医からするとあまり馴染みがなく、あまり詳しいことは申し上げられません。
医師のリアルな仕事内容-臨床医の仕事
ここでは臨床医としての5つの仕事内容をご説明します。
1. 外来業務
週に1−2回、午前中および午後の時間で外来診察を行うことが多いです。外来診察では病気の診断や経過観察、投薬治療を行います。怪我をした患者さんに対しては縫合処置などを行います。
病院にかかりつけで予約のある患者さんを診察する中で、具合が悪く調子の悪い新規の患者さんの診察を行うので、たいていの場合混雑しています。
また診察の合間にカルテ記載を行なっていく必要があるので、患者さんが診察室を退室されたあとも必死になってカルテを書いています。外来が終わったあとはへとへとになる医師が多いと思います。
2. 病棟業務
入院中の患者さんの診察や検査、治療を行います。一人の医師がおおよそ10-15名ほどの患者さんを担当していることが多いようです。
患者さんとその御家族に、入院中の経過をお伝えしたり、今後の治療方針や退院に向けての計画などをお伝えするといったことも重要な仕事です。
最近では医師がチームを組んで複数名の医師で多くの患者さんを診療する病院が増えきました。外来や手術がない日は、この病棟業務がメインの仕事になります。
3. 手術
外科系の診療科ではメインの仕事になります。あらかじめ手術の日程が決まっているものは定時手術、そうでないものは緊急手術と呼ばれます。
脳神経外科は脳出血や脳梗塞などの突然起きる病気を担当する診療科でもあるため緊急手術の割合も比較的多くなっています。
手術にかかる時間は手術内容などによって大きく異なります。短いものでは1時間以内のものから、12時間以上を予定するものまであります。
手術が終わったあとは、患者さんとその御家族に手術内容や今後の予定をお伝えして、患者さんの容体が落ち着いていることを確認して、手術記録を行なったのちに仕事が終わります。
4. 当直業務
入院患者さんのいる病院では必ず当直医が必要です。夕方以降から翌朝までの時間を病院内で寝泊まりして、入院患者さんの対応にあたります。
大体週1回くらい担当する病院が多いのではないでしょうか。患者さんの容態がみなさん安定されていれば、寝て休憩することもできます。しかしながら、多くの病院では当直医が夜間の救急外来の診療を兼務します。
救急外来に多くの患者さんが受診されると当直医はまったく休憩がないこともあります。また夜間の緊急手術が必要になることもあり、不眠不休で診療業務を行なっていることもあります。
最近医師の働き方改革が話題になり、当直の翌日は勤務を免除になる病院もでてきているそうです。しかし、どの病院も人手は足りておらず当直明けにそのまま連続勤務をする病院のほうが多いのではないかと思います。
5. オンコール
オンコールというのは待機状態と考えていただければよく、
”必要があれば病院から連絡するからいつでも仕事できるように待機しててね”という状態です。
その間は自宅にいても、外出していても、寝ていても構いませんが、常に連絡が取れる状態でいなければならないので、携帯電話やスマートフォンの電池残量や音量を確認しつづける必要があります。
病院から連絡があれば、速やかに病院へ向かい、診療にあたります。
まとめ: 医師は確かに忙しい!
いかがだったでしょうか。勤務医のリアルな業務内容をお話しました。
医師は確かに忙しいです。その分得られるものはたくさんあります。
次回は 医師のリアルな仕事内容-研究 についてお話したいと思います。