医師になるということ 医師生活

医師を目指す人に知ってほしい医師のリアルな仕事内容-研究活動

医学部を目指す君へ。周りに医師の知り合いがいなくて、将来が想像できない。でも大丈夫です、今回は私の経験から医師の

リアルな仕事内容—研究活動についてお話します。

本記事の内容

  • 医師はどんな研究活動をしているか?
  • 医師のリアルな仕事内容-研究活動
  • まとめ: 医師は確かに忙しい!

医師はどんな研究活動をしているか?

今回は大きく分けて2つの研究活動をご説明します。

臨床研究

人(試料・情報を含む。)を対象として、傷病の成因(健康に関する様々な事象の頻度及び分布並びにそれらに影響を与える要因を含む。)及び病態の理解並びに傷病の予防方法並びに医療における診断方法及び治療方法の改善又は有効性の検証を通じて、国民の健康の保持増進又は患者の傷病からの回復若しくは生活の質の向上に資する知識を得ることを目的として実施される活動をいう。


人を対象とする医学系研究に関する倫理指針

つまり健康な人もしくは患者さんを対象とした研究のことを臨床研究と呼びます。

基礎医学研究

基本的には人を対象としない研究です。

病気の原因や治療効果を調べる, 未知のタンパク質や遺伝子の働きを調べる

といったことを主に実験室で解析していきます。

医学部を卒業後、基礎医学研究に従事する医師もいれば、臨床経験をつんだ後に

臨床上の疑問を解決すべく基礎医学を志す医師もいます。

長年に渡って、基礎医学に携わる医師不足が問題視され文部科学省による活性化プログラムなどが行われています。

医師のリアルな仕事内容-臨床研究

まず初めに人を対象とした研究には厳しい倫理指針が定められています。

日本においては “人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針”に従って研究を行う必要があります。

このさきは ”介入”という言葉をしっておく必要がありますので同指針より引用します。

研究目的で、人の健康に関する様々な事象に影響を与える要因(健康の保持増進につながる行動及び医療における傷病の予防、診断又は治療のための投薬、検査等を含む。)の有無又は程度を制御する行為(通常の診療を超える医療行為であって、研究目的で実施するものを含む。)をいう。 

人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針

 

簡単に言えば、研究のために追加の医療行為を行うことが介入です。

それでは2つの研究についてご説明します。

1. 観察研究

観察研究は “研究を意図した介入を加えない” 研究のことを指します。

代表的な観察研究としては以下のようなものがあります。

“コホート研究”

ある要因(例:喫煙など)が病気の発生や予防に関係するかを調査する.

“ケースコントロール研究”

すでに病気になってしまった患者さんと、その病気にはなっていない集団を比較して病気になってしまう危険性が、ある要因と関係しているかを調べる .

“症例報告”

まれな御病気であったり、教科書に載っているものとは異なる症状や経過、薬の効果などがあった患者さんの詳細をまとめた報告です。

2. 介入研究

介入研究は “研究を意図した介入を加える” 研究のことを指します。

介入を加えた集団と介入を加えない集団を比較することで介入の効果を判定します。

“ランダム化比較試験”

介入を加える対象をランダム(無作為)にグループ分けして、介入を加える群と介入を加えない群を作ります。2つの群の比較を行うと、介入の効果が測定できます。

ランダム化することによって、2つの群の患者背景(年齢や性別、人種などの要因)が均一になるため介入の効果がよりわかりやすくなります。

ランダム化比較試験は治療や薬の効果を判定するためのゴールドスタンダードの研究と言えます。

すべての臨床医が臨床研究に携わっているわけではなく、病院の規模などによっても可能な研究は限られてきます。

しかし多くの医師はこのような臨床研究を意識しながら仕事をしているのは間違いないでしょう。

医師のリアルな仕事内容-研究活動

これらの研究成果は広く公開し、共有することで初めて価値がでてきます。

どのように研究成果を公開するか述べていきます。

1. 学会発表

臨床研究で得られた結果や新しい知見をその内容にふさわしい学会で発表します。

学会というのは、それぞれの領域の専門科で構成された集団であり、脳神経外科の中で最も大きいものが日本脳神経外科学会となります。

学会発表を行うことで、新しい知見を広く知っていただくだけではなく、発表会場での議論を通じてさらに研究を発展させることに繋がります。

2. 論文執筆

学会発表と同じくらい重要な仕事が研究内容を論文として出版することです。

数多くの出版社が医学系雑誌を出版しており、研究内容にふさわしい雑誌を選んで投稿します。

国内誌であれば日本語または英語で、海外誌はもちろん英語で執筆し投稿を行います。

投稿した論文が採用されることを “Acceptされる”などと言って非常に嬉しい瞬間です。

一方で投稿した論文が拒否されることを “Rejectされる”と言いますが、とても落ち込みます。

論文執筆には多大な時間と労力が必要となるため、大変な作業といえます。

しかし論文が出版されれば、多くの医療関係者に見てもらうことができて、医学の発展にわずかでも貢献できた気持ちになります。

まとめ: 医師は研究活動でも忙しい!

いかがだったでしょうか。医師のリアルな研究活動をお話しました。

医師は確かに忙しいです。その分得られるものはたくさんあります。

医師は科学者としての側面を持つべきだとよく言われ、まさにその通りと思います。

今後も情報を発信していきます。

  • この記事を書いた人

nouga

医師【専門分野】脳神経外科 ▶︎ 30代 ● 医師歴10年x投資歴8年x株式投資3年の経験です。どんなことでも調べることが大好きで、良いと思ったことをシェアしていきます。適切なリスク管理で生活を豊かにしていきましょう。

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