この記事はNouga が読んでためになったと感じた本の特に重要な点をまとめた備忘録です。
以前の記事はこちらをご覧ください。
続きを見る
本のアウトプット第五冊: タイトル:LIFE SHIFT(ライフシフト)
タイトル:LIFE SHIFT(ライフシフト)
著者: リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット
翻訳: 池村千秋
出版社:東洋経済新報社
自分に刺さった点:
第8章 新しい時間の使い方 ー自分のリ・クリエーションへ
時間はその性質上、万人に平等で、しかも希少な資源だ。誰もが1日に24時間ずつ与えられており、ほとんどの人は時間が足りないと言っている。
では、70年ライフと100年ライフで私たちが経験する時間に違いはあるのか?量的な面は同然異なる。
私たちが1週間に使える時間は最大で168時間だ。70歳まで生きれば合計61万1000時間、100歳まで生きれば合計87万3000時間となる。一方、量的な面でも、経験する時間に違いが生じることは間違いない。私たちは、長寿化により増えた時間の使い方を自分で決めるようになるからだ。選択肢はいろいろある。
LIFE SHIFT(ライフシフト) 著者: リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット
東洋経済新報社より引用
この章は日々の時間をどのように過ごすのかに焦点をあてている。
普段認識することはめったにないが、時間は全ての人に平等な最も重要な資産である。
時間の使い方こそが、人生を左右するということは過言ではないだろう。
多くの人にとって1日は仕事、休息、余暇の時間の3つに分けられる。
労働時間は歴史的に見ると、現在に近くにつれて短くなっている傾向にある。
アメリカのおけるデータでは平均労働時間は1920年の50時間/週から2005年には37時間/週まで減少している。
しかし、多くの人は自分が時間貧乏だと感じており、時間に追われる一方だと思うようになっている。
1965年にいつも慌ただしいと感じているアメリカ人は約25%だったが、1995年には約35%まで増えたそうである。
労働時間は減っているのに、多くの人が時間貧乏だと感じる原因はなんなのか?
筆者はこれに3つの理由を述べている。
- 平均労働時間が減っても、すべての人の労働時間が減ったわけではないこと(むしろ労働時間が長くなった人がいる)
- 労働時間が減っても余暇時間が増えるとは限らないこと
- レジャー活動(レクリエーション)の増加に伴い余暇時間の消費ペースが増加して「空き時間」が足りないこと
今回 三番目の「空き時間」が足りないことに着目してみたい。
日本では特に長時間労働が問題となっている。
特に医師の世界では長時間労働はもはや問題にもならず、当たり前のこととして受け入れられていた。
近年ようやく、この点が問題となり改善にむけた取り組みがなされているが、まだまだ余暇時間は少ない。
では今現在、我々が手にすることのできる余暇時間をどのように過ごしていくべきなのか?
日本における余暇時間の塊は、筆者たちの言葉を一部借りると
子ども時代、引退期間、夜と週末、お正月、ゴールデンウィーク、お盆休み(夏休み)、シルバーウィークということになるだろう。
産業革命以降、これらの余暇時間が増えるにしたがって商業化されたレジャー産業が成長した。
テレビを見る、スポーツ観戦をする、買い物する、旅行をするなどのレクリエーション(娯楽)によって、予定を立てて余暇時間を過ごす。
またインターネットやスマートフォンの発達によって、音楽、ゲーム、動画などのレクリエーション(娯楽)をより手軽に楽しめるようになった。
これらのレクリエーション(娯楽)によって余暇時間は消費されつくされ、「空き時間」が足りないと感じるのではないか。
以前の記事に書いたように、今後の長寿化する社会では無形の資産への投資が多く求められるようになる。
-
-
本のアウトプット第五冊: タイトル:LIFE SHIFT(ライフシフト)
続きを見る
家族と友人、スキルと知識、健康と活力などの無形の資産を充実させることの重要性がより高まってくるからである。
つまり余暇時間をレクリエーション(娯楽)だけではなく自己のリ・クリエーション(再創造)にも時間を使うようにシフトしていく必要がある。
自己のリ・クリエーション(再創造)とは
・自身のスキルや知識を高める (勉強)
・心身ともに健康を増進する (運動や食事)
・前向きな親しい友人たちとのネットワークを築き維持する (人間関係)
・人生における大きな変化に対応する能力を作る
1. 自分について深く理解する 2. 多様性に富んだ新しい人的ネットワークを持つ 3. 新しい経験に対して開かれた姿勢をもつ.
レクリエーションには家族や友人との絆を深めたり、自己の健康や活力を充実させる側面があるため、これらは完全に独立した関係ではない。
自分なりにレクリエーションとリ・クリエーションを組み合わせて余暇時間を形作っていく必要がある。
まとめ
時間は全ての人に平等な最も貴重な資源である。
余暇時間は自分なりにレクリエーションとリ・クリエーションを組み合わせて無形資産への投資の観点をもつ。