この記事はNouga が読んでためになったと感じた本をご紹介します。
第五冊目は自分の人生設計を改めて考えさせられる本です。
タイトル:LIFE SHIFT(ライフシフト)
著者: リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット 翻訳: 池村千秋
出版社:東洋経済新報社
きっかけ:
発売から一ヶ月後くらいに本屋さんでの平積みで目にして手に取った本です。
いまでは非常に有名ですが、日本での発売当初から人気があったように思います。
著者のお二人はロンドン・ビジネススクールの教授であり、大変有名な経営思想家です。
この本の副題は100年時代の人生戦略となっており、内容が気になったため購入しました。
内容:まず最初に日本語版への序文があります。この中に国連の推計では2050年までに日本の100歳以上人口が100万人を突破する予測であること、2007年に日本で生まれた子供の半分が100歳以上生きる見込みであることが書いてあります。
日本では長寿化の負の側面のみが話題にされがちですが、本書は長寿化の恩恵について目を向けています。
長く生きることが前提になれば、過去の人生設計のロールモデルは役に立たなくなります。
本書は読者が長寿化を災厄ではなく恩恵にするためにどのように人生を築くべきかを考える手引きをしてくれます。
自分自身としては非常にためになる内容でしたので、ご紹介します。
自分に刺さった点:
第4章 見えない「資産」ーお金に換算できないもの
人生の「資産」を管理する
あなたはおそらく、友人関係や知識や健康を「資産」と考えたことはないだろう。「資産」というのは、ほとんどの人が日常生活で使う言葉ではない。
しかし、これらの要素を資産と位置付ける発想は、100年ライフを生きるうえで欠かせないものだ。資産とは、ある程度の期間にわたり恩恵を生み出せるもののこと。 ー中略ー
資産はしばらく存続する可能性がある半面、たいていなんらかの形で価値が下落していく。使用したり、放置したりすれば、価値が減少するのだ。
したがって資産には、慎重なメンテナンスと投資をする必要がある。このように考えれば、友人関係や知識や健康を資産の一種と位置付けるべき理由が理解できるだろう。
LIFE SHIFT(ライフシフト) 著者: リンダ・グラットン/アンドリュー・スコット
東洋経済新報社 より引用
本書では目に見える金融資産(有形資産)の他に、目に見えない無形資産の重要性について強調しています。
家族・友人関係・知識やスキル・健康など重要な無形資産は数多くありますが、著者はそれを3つに分類して整理します。
- 生産性資産: 人が仕事で生産性を高めて成功し、所得を増やすために必要なもの、知識やスキルが代表的。
- 活力資産: 肉体的・精神的な健康と幸福のこと。
- 変身資産: 100年ライフを生きる上で大きな変身を遂げるために必要なもの。自分についてよく知る、多様性に富んだ人的ネットワーク、新しい経験を恐れない心などがあたる。
これらの3つの資産について詳細に説明し、それらがどのような意味をもつのか、また自分の人生のステージにおいてバランスをどうとっていくのかなどが重要であると本書で説明されています。
変えた行動:
医師は自身のスキルや知識を高めることに努力を惜しまないタイプの人間が多く、自分もそのようなタイプであると思っています。
一方で家族や友人関係、また自分の健康をないがしろにしてしまう方も少なくありません。
医者の不養生とはよく言ったものです。
本書を読んでからというもの、無形資産はまさに資産そのものであり、知らぬ間に自身に恩恵を与えてくれていたのだということを意識するようになり、無形資産の維持や改善に取り組むようになりました。
これは一生をかけて取り組んでいくべき、重要な投資と考えています。
今後もできるだけ有用な情報を発信していきます。
継続は力なり を実践していきます。