医師は高収入の職業の一つであることはよく知られています。
しかし、医師の生活を送る上で必要なお金も多く、生活がきついと話す医師も多いです。
今回は医師生活にかかる費用についてまとめました。
税金や年金、社会保険料などは除いて考えます。
本記事の内容
医師生活にかかる費用はどんなものがあるか。
実際毎年いくらかかっているのか。
医師生活にかかる費用はどんなものがあるか。
医師生活に欠かせない費用を列挙してみたいと思います。
・医師賠償責任保険
勤務医が加入するのは、個人型の医師賠償責任保険です。
各医師が勤務する病院での全ての医療業務を対象に、万が一医療事故が生じた際の賠償等を補償するための保険です。
最大補償額が異なるいくつかのタイプを選んで加入しますが、各学会や大学同窓会などを通じて加入することで多少の割引がなされます。
・学会の年会費
医師はそれぞれが専門とする領域の学会に所属していることが多いです。
医師の世界における学会は、各分野の専門家およびその専門家を目指す若手医師が集まってできる組織であり、それぞれの学会が認定する基準を満たすと、専門医の資格が得られるようになっています。
また現在では日本専門医機構という組織ができたことによって、各学会専門医の質を担保していこうという流れになっています。
医師は専門とする分野を決めてその専門医を取得するだけでなく、サブスペシャリティーと言われるより狭い分野でさらにスキルや知識を磨く道を選ぶ人が多いです。
脳神経外科領域では、日本脳神経外科学会が認定する脳神経外科専門医がいわゆる一階部分の広い専門分野にあたります。
そして日本脳神経血管内治療学会の認定する脳血管内治療専門医が二階部分のサブスペシャリティーと言えます。
また学会認定医という制度も存在しており、高度な知識や技量、経験を持つと学会が認定した医師という意味になり、これも各学会が定めた基準を満たすと認定を受けることができます。
たとえば日本脳卒中の外科学会の技術認定医、技術指導医などがそれらにあたります。
このように医師は一つの学会だけでなく、複数の学会に所属するため各学会ごとに年会費を納める必要があります。
・各学会の参加費およびそれに関連する費用
上記のような各学会は年に1度、学術集会を開催しています。
これらの学術集会に参加して、自身の研究成果を発表したり、他の医師の研究成果を聴講して最新の知識に触れることは大変意義があります。
もちろんこれらの学術集会に参加するためには参加費が必要となります。
また多くの学術集会は泊りがけで参加する必要があり、日本全国各地で行われるため交通費や宿泊費もかかります。
・書籍代など
一般的な書籍に比較して、医学書は高額なものが多いので勉強にもお金がかかります。
学会会場では医学書専門の本屋さんが出張してきてくださっているので、まとめて購入することも多いです。
・自己研鑽費用など
手術のための道具や器具を購入する(個人のものとして使用したい場合)、
国内や海外で行われる勉強会に参加するなどでしょうか。
毎年必ずかかるわけではありませんが、必要な場合は高額です。
実際毎年かかる費用
・医師賠償保険 約5-6万円
・学会年会費 1万-2万円 * 所属学会分
・各学会の参加費およびそれに関連する費用 1万-2万円 +宿泊費交通費など * 参加する学会分(病院負担の場合もあります)
・書籍代など 5-6万/年
・自己研鑽費用 かかるときは10万円を優に超えます.
だいたいで計算すると約 30-50万円/年 と考えられます。
比較的分散して支払いしていたので、あまり気づいていませんでしたが、医師生活を40年続けると1200万円以上かかる計算になりますね・・・。
まとめ
医師生活を送る上で年間に必要なお金は30-50万円/年くらいのようです。
みなさんが思っていた額と比べていかがでしたでしょうか。
他にもこんなことにお金かかっているよというご意見があれば是非教えてください。